こどもを扶養に入れる際、一般的には「税金」と「社会保険(健康保険)」の2つの側面で考える必要がある。
結論から言うと、メリットは非常に大きく、デメリットはほとんどない。 ただし、共働きの場合は「夫婦のどちらの扶養に入れるか」で得する金額が変わる。
1. メリット(得をすること)
① 所得税・住民税が安くなる(税制上の扶養)
こどもが16歳以上の場合、「扶養控除」が適用され、親の所得税と住民税が軽減される。
- 16歳〜18歳: 一般扶養親族(控除額38万円)
- 19歳〜22歳: 特定扶養親族(控除額63万円)※大学生世代は控除額が大きい。
② 社会保険料の負担が増えずに保険証が持てる(社会保険上の扶養)
会社員や公務員(社会保険)の場合、こどもを扶養に入れても親の保険料は1円も上がらない。 こどもは無料で健康保険に加入でき、保険証が発行される。 ※自営業(国民健康保険)の場合は、人数分だけ保険料がかかるため、このメリットはない。
③ 家族手当(扶養手当)がもらえる
勤務先の会社に「家族手当」の制度がある場合、子供を扶養に入れることで毎月数千円〜数万円の手当が支給されることがある。
2. デメリット(注意点)
実は、こどもを扶養に入れること自体に直接的なデメリットはほぼない。あるのは「選択」に関する注意点である。
- 夫婦どちらか一方しか入れられない:二重に扶養に入れることはできない。通常は年収が高い方の扶養に入れるのが、節税効果が高く最も有効である。
- 書類の手続きが手間:会社に書類を提出したり、マイナンバーを提示したりする事務作業が発生する。
- 子供がアルバイトで稼ぎすぎると外れる:将来、こどもが成長してアルバイトをし、年収103万円(税金)や130万円(社会保険)を超えると、扶養から外さなければならなくなる。
3. よくある疑問:15歳以下の子供は?
現在、15歳以下(中学生まで)のこどもには「扶養控除」がない。 これは「児童手当」が支給されているため、税金の控除が廃止されたからである。
ただし、社会保険(健康保険)の扶養には入れる必要がある。これによってこどもの医療費負担が抑えられ、保険証が使える。
どっちの扶養に入れるべき?
| 比較項目 | 年収が高い親の扶養 | 年収が低い親の扶養 |
|---|---|---|
| 節税効果 | 高い(税率が高いため) | 低い |
| 社会保険 | 変わらない | 変わらない |
| 家族手当 | 会社の規定による | 会社の規定による |
現在の状況に合わせて、ご夫婦でどちらの収入が高いか、また会社の「家族手当」の条件がどうなっているかを確認することをお勧めする。
例)こどもが7歳の場合
こどもが7歳(小学生)の場合である。 この年齢は、乳幼児期を過ぎて「児童手当」を受け取りつつ、学校生活が始まっている時期かと思われる。
結論から言うと、7歳のお子さんの場合は「税金のメリット(減税)」はなく、「健康保険と手当のメリット」がメインになる。
7歳のこどもを扶養に入れるポイント
1. 税金(所得税・住民税)の控除はない
前述の通り、0歳〜15歳のこどもは「児童手当」が支給されている代わりに、親の所得税や住民税を安くする「扶養控除」の対象外となっている。そのため、扶養に入れても入れなくても、お父様・お母様の税金の額は変わらない。
2. 社会保険(健康保険)は必ずどちらかの扶養に
税金のメリットはないが、健康保険の扶養には必ず入れる必要がある。
- メリット: 親の保険料はそのまま(増えない)で、こどもが保険証を使えるようになる。
- 注意点: 一般的には、夫婦のうち「年収が高い方」の扶養に入れる。
3. 「家族手当」のチェックも重要!
7歳のお子さんの場合、家計に直接影響するのは勤務先の「家族手当(扶養手当)」である。
- 会社によっては「20歳まで支給」というケースもあれば、「18歳まで」というケースもある。
- 夫婦ともに会社員の場合、どちらの会社の「手当」が手厚いかを比較して、受給できる方の扶養に入れるのが賢い選択である。
💡 こどもが7歳の場合のチェックリスト
| 項目 | 7歳(小学生)の場合の状況 |
|---|---|
| 所得税・住民税 | 控除対象外(税金は安くならない) |
| 健康保険 | 扶養に入れるべき(保険料は無料) |
| 児童手当 | 継続して受給可能(小学校修了まで月1万円など) |
| 家族手当 | 要確認! 会社の規定で支給される可能性がある |
今後のアドバイス
もし夫婦で年収が近い場合は、「どちらの会社の手当が高いか」をまず確認してみてほしい。例えば、夫の会社は月5,000円、妻の会社は月10,000円であれば、妻の扶養に入れた方が年間で6万円もお得になるのだ。
夫婦それぞれの会社に「家族手当」や「扶養手当」の制度があるか、ご存知だろうか?もし分かれば、どちらがお得か一緒に考えてはどうだろうか。
児童手当とは
児童手当とは、「次世代の社会を担う子どもの健やかな成長」を支援するために、国や自治体から支給されるお金のことである。
2024年10月に大きな制度改正があり、2025年現在、より手厚い内容になっている。7歳のこどもがいる家庭でのポイントを中心に解説する。
1. 児童手当の主なポイント(2025年版)
① 所得制限がなくなった
以前は親の年収が高いと「特例給付(月5,000円)」に減額されたり、支給が停止されたりしていたが、現在は年収に関係なく全員が全額受け取れる。
② 高校生まで対象が拡大
これまでは中学生までだったが、現在は18歳(高校卒業)まで支給期間が延長されている。
③ 支給回数が「年6回」に
以前は年3回(4ヶ月分ずつ)だったが、現在は偶数月(2月、4月、6月、8月、10月、12月)に2ヶ月分ずつ振り込まれるようになり、家計の管理がしやすくなった。
2. 7歳(小学生)はいくらもらえる?
お子さんの「数え方」によって金額が変わる。
| 対象 | 月額 |
|---|---|
| 第1子・第2子 | 10,000円 |
| 第3子以降 | 30,000円 |
- 「第3子」の数え方のルール: 22歳(大学卒業年度)までの子どもを上から数える。
例: 20歳、15歳、7歳の3人兄弟の場合、7歳の子は「第3子」となり、月3万円もらえる。
3. 手続きについて
- 申請先: お住まいの市区町村の窓口(公務員の方は勤務先)。
- 注意点: 子どもが生まれた時や、他の市区町村から引っ越した時は、15日以内に申請が必要である。申請が遅れると、遅れた分の手当はもらえない(遡れない)ので注意が必要。
4. 2025年の最新ニュース:2万円の臨時給付金
2025年の政府の物価高対策として、児童手当を受給している世帯を対象に、子ども1人あたり2万円の給付金が追加で支給される予定(または自治体により順次開始)となっている。
