国土交通省の「全国道路・街路交通情勢調査(道路交通センサス)」のデータによると、
以下の3つの道路が部門別にトップを誇っている。
💡 部門別の日本一
平日昼間(12時間)のデータ。
| 部門 | 路線名 | 主な観測地点 | 12時間交通量 |
| 🥇一般道(無料) 1位 | 国道16号 (保土ヶ谷バイパス) | 神奈川県横浜市旭区 | 約100,400台 |
| 🥇都市高速 1位 | 首都高速 湾岸線 | 新木場出入口〜 葛西JCT | 約105,400台 |
| 🥇高速自動車国道 1位 | 東名高速道路 | 横浜町田IC〜 綾瀬スマートIC | 約95,500台 |
ちなみに、大型連休(ゴールデンウィークなど)の期間限定のデータになると、行楽地へ向かう車が一気に集中するため、東名高速の「海老名JCT〜厚木IC」などが1日平均14万台を超えてトップに躍り出ることもある。
では、順に掘り下げていこう。
1. 一般道路の日本一
国道16号「保土ヶ谷バイパス」(神奈川県横浜市)
- 交通量:平日昼間(12時間)で約10万台(1日24時間換算では約16万〜17万台)
無料の一般道路として不動の日本一、それどころか高速道路をも凌ぐ圧倒的な交通量を誇るのが、横浜市内を走る国道16号「保土ヶ谷バイパス」である。
なぜそんなに混むの?
全線が片側2〜3車線の「完全立体交差」で作られており、信号が1つもない。実質的に高速道路と変わらないハイスペックな無料道路であるため、東名高速(横浜町田IC)や首都高速、横浜新道などを結ぶ大動脈として、昼夜を問わずトラックや乗用車が行き交うためである。
(本線車線増(6車線化)はすでにすべて完了しているものの、さらに増やしてほしいという住民の声は絶えない。)
2. 都市高速の日本一
首都高速道路「湾岸線」(新木場出入口〜葛西JCT付近)
- 交通量:平日昼間(12時間)で約10万5,000台
有料道路(高速自動車国道・都市高速)の中で最も交通量が多いのが、首都高湾岸線の「新木場〜葛西JCT」付近である。
なぜそんなに混むの?
東京・神奈川・千葉の湾岸エリアを結び、物流のトラックが集中する超重要ルートだからである。さらに、東京ディズニーリゾートへのアクセスや、中央環状線(C2)へと分岐する「葛西JCT」が絡むため、合流や車線変更が重なり、日本一の交通量を記録している。
3. 高速自動車国道の日本一
東名高速道路(横浜町田IC〜綾瀬スマートIC付近)
- 交通量:平日昼間(12時間)で約9万5,000台
高速自動車国道の中で最も交通量が多いのが、東名高速道路の「横浜町田IC〜綾瀬スマートIC」付近である。
なぜそんなに混むの? (4つのポイント)
① 首都圏の「巨大大動脈」が集結するポイント横浜町田ICは、単なる1つのインターチェンジではない。
- 保土ヶ谷バイパス(無料一般道交通量日本一)
- 国道16号(首都圏環状線)
- 首都高速神奈川7号横浜北西線
といった、神奈川県内や東京都心部を結ぶ超大型バイパス群が直接接続している。東京方面から走ってきた車と、横浜・保土ヶ谷方面から合流してくる車がここで一気に合流するため、交通量が跳ね上がる。
② 巨大な物流拠点・ベッドタウンの存在
横浜市西部、大和市、座間市、綾瀬市周辺は、広大な住宅街(ベッドタウン)であると同時に、数多くの工場や物流倉庫が集積している。 東京・千葉方面と、中京・関西方面を行き来する長距離トラックに加え、地元の通勤・配送のトラックや乗用車が日常的に大流入する。
③ 圏央道(海老名JCT)への通過点
少し先にある「海老名JCT(ジャンクション)」で圏央道と接続しているため、関越道や東北道方面へ抜ける車や、中央道へ向かう車もすべてこの区間を通る。
④ 渋滞の名所「大和トンネル」とサグ部
この区間を語る上で外せないのが、横浜町田ICと綾瀬スマートICの間(大和市)にある「大和トンネル」である。ニュースの渋滞情報でもおなじみの場所だが、ここが混むのには明確な道路構造の理由がある。
- サグ(下り坂から上り坂への変化) トンネルの手前がゆるやかな下り坂から上り坂に切り替わる「サグ」構造になっている。ドライバーが気づかないうちに車のスピードが落ち、後続車が次々とブレーキを踏むことで自然渋滞が発生する。
- 圧迫感による減速 それまで開けていた片側3車線の道路が突然「暗いトンネル」に入るため、心理的な威圧感から無意識にブレーキを踏む車が多くなる。
💡 対策:車線を増やす「付加車線」の工事
NEXCO中日本は渋滞緩和のため、大和トンネル内の壁を削って道路を拡幅し、片側3車線から4車線へ増やす「付加車線」を整備した。現在も前後区間の車線延伸工事が進められており、以前ほどの激しい渋滞は徐々に改善されつつある。
まとめ
解説が長くなってしまったが要するに、東京ICからスタートした東名高速が、保土ヶ谷バイパスなどの巨大流入を受けて「最も膨れ上がる限界ポイント」、それがこの横浜町田IC〜綾瀬スマートIC間なのである。

